約 6,939,482 件
https://w.atwiki.jp/night2ndandante/pages/91.html
お前は俺が守る。絶対に死なせない パーソナルデータ 名前:岩下悠吾 第一属性地 第二属性地 種族 人間 性別 男性 年齢 26歳 ワークス 元戦場カメラマン 身長 182cm 体重 75kg 目の色 黒 髪の色 茶 肌の色 肌色 ウィザードクラス 魔物使い スタイルクラス ディフェンダー 戦闘スタイル 空中格闘術 概要 コスモガード連盟に所属するウィザード。二枚目だが威圧的な風貌をしており、初対面の人間に警戒されることが多いが、真面目で誠実な好青年。自分の身を挺して誰かを守ることに抵抗は無いが、それは同時に自分を顧みない無謀さを持っていることも現す。 元戦場カメラマンで、戦災孤児のレナを養っていた経歴を持つ。常に命の危険にさらされていたが、レナとともに強く生き、戦争の悲惨さと無意味さを知らせるために日々戦っていた。 しかし、厳しいながらもささやかな幸福を噛み締めていた日々は突如終わりを告げる。 戦場から離れた場所に住居を構えてレナと暮らしていたのだが、ある日戦禍が二人の家まで広がる。 悠吾の目の前でレナは息を引き取り、彼自身も瀕死の重傷を負って意識を失う。夢の中でレナとそっくりの少女に導かれ、目を覚ました時には辺り一面が焦土と化し、そして自身の傷は全て癒えていた。この時にウィザードとして覚醒した。 夢の中に現れた少女こそ幻夢神のアバター「TIS」であり、この戦争の裏でエミュレイターが糸を引いていたこと、そしてこの世界の真実を告げる。全てを知った悠吾は、自分の戦場を悟り、ウィザードとして戦うことを誓う。 戦場カメラマンになりたての頃はヒョロ眼鏡男だったが、過酷な戦場に身を置くうちに精神的にも肉体的にもたくましくなる。生き残るために護身術を体得しており、ウィザードになってからは独自のアレンジを加えることで空中戦時もその技術を如何なく発揮できるようになった。 子供には初対面時に特に警戒されるが、打ち解けると非常に懐かれる。彼自身にロリコンorショタコンの気は無いが、周囲からはそのように映ってしまうのが悩み。ひどい時には誘拐犯に間違われる。 戦闘 金属生命体ギルガメスと、ギルガメスと融合させたB-Kサンダーソードを装備し、鉄壁の防御力を以て味方の盾となる。 金属と融合するギルガメスは決まった形を持っていない。しかし、時々悠吾の精神に言葉を用いずに語りかけてくる。あくまで「こんなことが言いたいのかもしれない」という程度にしか理解できないが、それが彼を何度も導いてきた。 また、ギルガメスは衝撃を吸収・蓄積・開放する能力を有しており、攻撃を受けた際の衝撃を蓄積し、自身の攻撃に乗せて破壊力を上昇させることが出来る。 武装・魔装 《B-Kサンダーソード》 種別:箒 パワードスーツタイプの箒。月衣を得た際になぜか収納されていた。 プラーナを推進力とすることで高速移動を可能とし、また格闘能力を向上させる。 《ギルガメス》 種別:魔物 ウィザードに覚醒した時から常に存在している魔物。決まった形を持たない精神生命体のようで、時折悠吾の精神に何らかの意思を伝えてくる。金属と融合することで物理的な干渉が可能になる。 サンダーソードと融合する際は光が流れる神経のようなラインが機体に流れる。 衝撃を受けるごとにラインの色が青から黄、赤へとライフシグナルのように変わる。 《ファーサイドシールド》 種別:防御魔装 ウィザードに覚醒した時から備えている魔装。ギルガメスが裏界の魔物のためにこの魔装を得たと悠吾は考えているが、実際のところは不明。 使用魔法・特殊能力など 《カバーリング》 種別:防御 味方を攻撃からかばう。レナを守れなかった贖罪の形とも言える。 「やらせない。こいつを傷つけるつもりなら、俺を殺してからにしろ」 《ワイドカバー》 種別:防御 広範囲の攻撃から味方を守る。受けるダメージは甚大だが、躊躇などしない。 「まだだ、まだ壊れはしない!」 《ファイナルモード》 種別:魔物使役 ギルガメスに蓄積された衝撃を放つ必殺技。シグナルが赤に近づくほどに苛烈な威力を持つ。 「今度はこちらの番だ。砕けろ!」 《サバイバルモード》 種別:魔物使役 自身のプラーナを食わせることでギルガメスのパワーを底上げする能力。 サンダーソードを流れるシグナルの光が強くなり、赤い光の翼を展開する。 「本気で行かせてもらうぞ」 《シールドフォーム》 種別:魔物使役 ギルガメスと融合したサンダーソードの硬度・対魔力を上昇させる。 「どうした。その程度か?」 称号 魔物使い 地震の相棒とも言える魔物を自在に操り、使役するウィザード。 ギルガメスは謎が多く、様々な可能性を秘めている。 元戦場カメラマン 戦争の悲惨さを知り、その無意味さを言葉ではない手段で伝える職業人。 武器は持たないが、彼も戦場を駆ける勇者である。 ロリコン? 違います。
https://w.atwiki.jp/letsnw3/pages/2.html
メニュー トップページ ナイトウィザード 次回シナリオ・ハンドアウト置き場 キャラ置き場 ログ置き場 イラスト置き場 ナイトウィザード3rd「森宮市編」 wikiの編集方法についてはこちら 左メニューの編集方法についてはこちら ここを編集
https://w.atwiki.jp/mgrpgar2e/pages/918.html
メニュー>メインクラス>ウィザード アーマーダウン アベンジ インクリーズデバイス エンチャントウェポン:光 エンチャントウェポン:闇 カウンタースペル スペルブレイク スウィフトウェポン スナッチ チートマジック チャージマジック デュアルエフェクト ブーストエンチャント ブラインドフォールド マジックエクスペリエンス マジックエッジ ミッドナイトサン ロングスペル インフェルノ クエイク コキュートス シャドウスフィア セレスチャルスター テンペスト マスターマジック マテリアルコンポーネントII ダブルフェイズ フレイムクラック フロストプリズム ルインストーム 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/nwxss/pages/153.html
惑星AQUA(旧火星)が惑星改造(テラフォーミング)されてから、地球暦で大体150年ほどになる。 その際に地球(マンホーム)のいろいろな街や都市がモデルとなり、AQUAに建設された。 ここネオヴェネツィアも地球のヴェネツィアが元になっている。 そのためネオヴェネツィアはあらゆる点で地球のヴェネツィアに似通っている。 それは街の風習や建造物、美術品など多岐に渡る。 だがそれは結局のところ似ているだけなのだ。 つまりこの二つに存在する年月や歴史も全くの別物でしかない。 ヴェネツィアには野良猫が多い。 これは元々中世にペストの病原菌を撒き散らすネズミを駆除するために猫が多数放たれた名残だ。 だが、ネオヴェネツィアにはそんな歴史は存在しない。 なのに、何故かこの街には猫が多く存在する。 それはこの世界AQUAの守護者が猫妖精(ケット・シー)であることに起因している。 寄り添うようにして存在するもう一つの世界。 近くて遠い「宵闇の世界」。 この世界に来ることができるのは、その世界の守護者である 猫妖精の加護を受けている者かウィザードだけだ。 「ふむ……」 男は顎に手をあてながら思案する。 この世界に存在するウィザードの多くは、人間ではない。 「世界の守護者」が猫妖精(ケット・シー)であることも関係しているのだが、猫や人外の者が多数を占める。 最も大きい理由は「世界結界」が同じ並行世界「ファー・ジ・アース」に比べ強いことだ。 そのため人が魔法を扱うことも、ウィザードに覚醒することも元より人外の者と比べ難しくなっている。 この世界に存在する「柊蓮司」がただの「イノセント」であるように。 「これはいったいそういうことだ?」 彼が訪れたのは、この世界に存在する唯一のウィザードの組織「猫の集会」。 「柊蓮司の捜索」というアンゼロットの依頼のついでにここを訪れたのだが……。 「まるでメアリー・セレスト号だな」 彼は本部になっている廃屋――プラント跡――を見やりながら呟いた。 やはり廃墟跡であるため、柱にはひびが入り今にも崩れ落ちそうである。 数多く並ぶ人が使うには幾分か小さい机と椅子や、小皿に盛られたキャットフード。 そして一番奥に存在する周りの雰囲気とは少々ずれる人が使うにはあまりにも大きすぎるデスク。 それは彼が以前に訪れた光景と同じだった。 ――――誰一人そこにいないことを除いて。 いつもちょこまかと忙しく走りまわっている火星猫も、 カーニバルの仮面をかぶった人間も、中央に確かな威厳と存在感をもって座る「世界の守護者」も。 誰もいない。 「そして誰もいなくなった、か……」 近くに置いてあったコップに触れる。 中にはホットミルクが注いであり、まだ温かい。 ……それほど時間は経っていないということか。 ふと大きな古時計が眼に入り、眉をしかめる。 時計が指している時間は、現時刻と異なっていた。 目を細めよく見てみると秒針も止まっている。壊れているのか……。 「いや、違うな」 自身の時計を見る。そちらの方も止まっていた。 この時計は彼が妻から送られたもの。 ここに来る前までは正常に動いていたし、壊れないように知り合いの魔術師に特別に魔力で強化してもらっている。 一応O-Phoneの時間表示も確かめたが、そちらも同様に止まっていた。 だとすればありえるのは。 「この空間だけ時間が止まっているのか……」 それなら、いまだに温かいマグカップにも得心がいく。 顎に手をあてながら、考えをめぐらすが、 「考えてもわからんな」 情報が少なすぎる。 今無理矢理に結論を急いでも、おそらくその結論は間違いに至るだろう。 「まずは情報収集だな」 ならまずは知り合いをあたることにしよう。幸い頼りになる知り合いもこちらにはいる。 おそらく柊蓮司も事態に巻き込まれているだろうし。 月衣からレーダーのようなものを取り出す。 柊蓮司には知る由もないが、彼の月衣には発信機が放り込まれている。 アンゼロットの手によって、プラーナの反応を何らかの方法でごまかされた時のために用意していたものだ。 アンゼロットは発信機の反応を辿り、柊の予約した部屋で待ち伏せしていたのだが、 柊が宿に到着した後発信機の反応が消失。異世界への転移が確認され、 数少ない異世界への渡航経験のあるウィザードであるナイトメアへ「柊蓮司の捜索」が依頼されたということだ。 男は口元に笑みを浮かべると、その場から夏の日の陽炎ように揺らめき消えた。 柊蓮司と退屈なお茶会(A Mad Tea-Party) Scene3 鏡の向こうの家 “Looking-glass house” 「連絡が取れない?」 その言葉にきな臭いものを感じ、柊は思わず顔をしかめた。 ほぷよん、ほぷよんと聞きなれない擬音を立てながら隣を歩く『彼』を横目で見やる。 『彼』――アリア――も不安そうな顔をしている。 アリアの話によると、 この世界のウィザードは「世界の守護者」であるケット・シーのもとで強固な団結力を誇っているそうだ。 そのためこの世界に存在するウィザードの組織は、一つしかないらしい。 そこと連絡が取れないということは、この世界に存在するウィザード全てと連絡が取れないということと同意だ。 柊は今水路沿いに街の露店を見やりながら歩いている。 頭上に浮かぶ未来的な船に反し、街に建つ建物は自分の世界でめったに見られない古風なレンガ造りで微妙なアンバランスさを見せていた。 街は 「く、食い逃げだ!誰か捕まえてくれ!!」 「ぎゃーす!!り、りんごが!?」 「だ、大丈夫ですか!?藍華さん!!」 「速い!?なんか蜘蛛みたいに壁をよじ登ってくぞ!!」 喧騒をみせていた。一瞬食い逃げ犯をとっ捕まえようかとも思ったが、距離も遠いし今はこちらの方が先決だ。 「そんな情けない顔すんなよ、連絡が取れないならそれなりにやりようはあるしな」 アリアの頭を撫でて、彼を励ます。 事実柊はどこぞの腹黒ゴスロリ少女(見た目は)のせいで、他のウィザードの助力を得られない任務につくこともあった。 仲間を護るために全世界のウィザードを敵に回したこともある。 ――――組織の協力が得られないのは、残念だがそれなりにやりようはある。 「とりあえず今日はもう遅い。そろそろ寝床を確保しねえとな」 「ぷいにゅっ!」 「?心当たりがあるのか?」 アリア社長に連れられて、ひとまず柊達は一路ARIAカンパニーへと向かった。 本来ならありえない紅い月。 それが路地裏を照らしていた。 少女は異形を目の前にして声を出すことも出来ず座り込んでいる。 三対の異形が少女の逃げ場をふさぐ。 絶対的強者による弱者への蹂躙。 それは世界で最も古く、最もわかりやすい自然の法則。 力を持たない少女には抗う術はなく、 ただ奪われるのみ。 嫌だ。こんなところで死ぬのは嫌だ。 まだグランマのような素敵な女性になってないのに。 まだプリマになっていないのに。 灯里先輩を見つけていないのに。 灯里先輩。 彼女に会ったことで、私の日常は一変した。 彼女に出会えなかったら、ウンディーネは辞めていたかも知れない。 彼女に逢えなかったら、いつも支えてくれる『左手』の大切さに気づかなかったかもしれない。 彼女に逢えなかったら、きっと私の日常は灰色のままだった。 だから、終われない。 灯里先輩を見つけるまえに、ここで倒れるわけにいかない。 右手を伸ばす。それは無意識の行為。知らないはずの言葉が頭に浮かび、体中に力が満ちていく。 右手に暖かい力が収束し、意思を持ってその力を放つ。ただ一言、 『タイダルウェイブ』 大気中に存在する水分が凝縮され、大量の水の塊を創り出す。 石像を頭上から押しつぶし、水の圧力により、石像にところどころにひびが入り、片足が砕け散る。 石像の周りにできた水溜りから茨が生じ、石像を絡めとっていく。 額に汗がにじむ。 覚醒直後に、慣れない魔法を使ったせいで体に今まで感じたことのない疲労感が襲う。 倒れそうになるのをこらえる。 ……まだ終わってない。 石像が口を開く。 ソレと同時に口元から亀裂が入り、崩れ落ちていく。 だというのに、ソレは痛みに悶えることもない。 「クウオォォォォォォォオゥン!!」 風が吹く。 石像の前に風が舞い、集い一筋の牙となる。 まだ終われない。 体から吹き上がる形容し難いナニカ。 いまだどうやって扱ったらいいかわからないソレを全力で開放し、防御へと回す。 ――阻め―― 『マジックレジスト』 突如発生した光に風の牙が阻まれた。 突然のことに事態が理解できず、戦闘中だというのに思考が停止する。 「そこまでだ、エミュレイター」 声が聞こえた。それは空から降り注いだようで。 レンガ造りの建物の上。 紅い月を背にして黒ずくめの男が立っていた。 遠目からはよく見えないが顔の半分が黒い布に覆われている。 「どり~む」 ――――タンッ。 高所から落ちたというのに、さほど大きな音を立てることなく、彼は路地裏へと降り立った。 そこでようやく頭が回り始める。 顔の半分が眼帯に覆われ、唯一見える瞳は紅く。そして、 「腹筋が割れています……」 いい年した男性がヘソだしファッションをするのはどうかと思う。 というか、あの格好で出歩いてよく通報されませんでしたね。 ……こんな状態でこんなことを考えられるなんて案外余裕があったのでしょうか。 「消えろ、リブレイド」 白い光が春に降る雨のように降り注いだ。 茨に絡めとられたエミュレイターにはかわすことはできず、暖かな光に貫かれていく。 石像は砕け散り、砂状になり崩れていった。 「さて、無事か少女よ」 さてここで問題。 Q:眼の前にヘソ出しルックの全身黒ずくめの正体不明な男がいます。 少女から見てこの男性はどう映るでしょう? 答えは、 「でっかい変態です……」 アリスはじりじりと男に気取られることのないように後退する。 先ほどとは違い恐怖ではなく、生理的嫌悪感で。 「落ち着くといい、少女よ。私はあやしいものではなあい」 「変態はみんなそう言います」 「まあ少なくとも敵ではないのはわかっているのだろう」 まあ確かに彼は先ほどの戦いで助けてくれた。 なら話だけなら聞いてみてもいいのかもしれない。 ……こちらにも聞きたいこともあるし。 彼はこちらの警戒が薄れたのを感じたのか、話を続ける。 「どうやら先ほどの戦いを見ていた限り、覚醒したてのようだな。 なら状況が理解できていないのも無理はないな」 淡々と彼は事実だけを述べる。 「私の名前はナイトメア。絶滅社所属の、まあわかりやすく言えば魔法使いだ」 ――魔法使い―― そんな御伽噺に出てくるような存在が、当たり前のことのように受け入れられた自分に驚いた。 こんなことをすぐに信じられるなんて、灯里先輩じゃあるまいし。 「キミが先ほど戦っていた相手はエミュレイター。人を食らうもの。世界を壊すもの。まあ簡単にいうならば、あれは私たちの敵だ」 「私達」。その言葉には言外に私も含まれているのでしょう。 「私はオレンジぷらねっとのアリスです。」 名乗られたので、一応礼儀として名乗り返す。……まあ名前くらい大丈夫でしょう。 「アリスか、夢使いにふさわしい良い名前だ。ではお近づきの印にこれを進呈しよう」 そういってナイトメアさんがどこからか取りだしたのは黒い服だった。とりあえずそれを広げてみる。 それはやけに布の面積が狭く、ビキニ並みの面積。 お尻の部分は微妙に食い込んでいるし、 しかもお腹の部分には締め付けるようなベルトがあるだけで、おへそが丸出し(2ndルルブの夢使いの格好参照)。 ……おヘソが丸出しなのは彼の趣味なのだろうか、こんなのを好んで着るのは痴女だけだと思う。 「でっかい遠慮します」 投げつけたいの抑えて、服を押し返す。 「なぜだ!これは夢使いの正式コスチュームなのに!?」 狼狽するナイトメアを冷たい眼で見つめる。 魔法使いってみんなこんな人達ばかりなのだろうか。 こんなのを制服にしている人となんて……正直関わり合いたくないです。 彼女は知る由もないが、ネットオークションが趣味の夢使いの少女は その「制服」をプレゼントされ、また部屋に引きこもってしまった。 ……ナイトメアが後日ジャスティスレッドの手によって制裁されたのはいうまでもない。 「さて、覚醒直後にすまないがまだ動けるか?……どうやらまた招かれざる客が来たようだ」 ナイトメアさんの体から紫色の「ナニカ」噴出していくのが見える。 「えっ」 「やれやれ気づかれていましたか。もう少し様子を伺うつもりだったのですがね」 建物の影が螺旋を描き、巻き上がる。 捻り曲がった塔のようなソレは、カツンっと音を立て人の形を成した。 「初めまして、かな。私は『帽子屋』というモノだ。」 ソレはコートを着て帽子を深く被ったナニカだった。 ……今ならわかる。あれは人の形はしているが、人ではない。人ではないまったく別のナニカなのだと。 「コイツらを差し向けたのは貴様で間違いないな」 「いやまあ、そこの少女をぜひとも私のお茶会にお誘いしたくてね。まあ、少々手荒な真似をしてしまったが」 やれやれといった感じで男は肩をすくめた。 「どうかな、お嬢さん。今からでも遅くはない。……キミのご友人もすでにご招待したしね」 そう言ってソレは私に手を差し伸べてきた。まさか……。 「灯里先輩をさらったのは貴方なんですか?」 「さらうとはまた穏やかではない言い草だね。ちゃんと本人の意思で着て頂いたが」 「貴方が……!!」 スッとナイトメアさんが私を押しとどめ前に出た。 「ああ、まことに申し訳ないのだがキミは招待していないんだ。もう席も満席なのでね」 横目でナイトメアさんを見やりながら、興味なさそうにソレは言う。 「悪いが、貴様の道化に付き合う気は毛頭ない」 彼は『帽子屋』に向かって右手を掲げる。 「ここで消えろ」 周囲の空間が歪み、闇が生まれる。 『ヴォーティカルショット』 収束され球状になった闇が『帽子屋』へと放たれた。 アリシア・フローレンスは今日の仕事を終えて、ARIAカンパニーへと戻っていた。 「アリア社長どうしたのかしら……」 彼が一人で出かけるのは別段珍しいことではない。 カーニバルの時期になると十日間ほどどこかへ出かけていくこともある。 でも、今日は様子が明らかにおかしかった。いったいどうしたのかしら。 ……とりあえずアリア社長が帰ってくるのを待ちましょう。 今日もいい天気で、干しておいたシーツがよく乾いている。 シーツを取り込んでいると、 「ぐうーー」 音がした方に顔を向けると、 「?」 そこには干した覚えのない変わった色のシーツが干してあった。 よく見ると、それはシーツではなく見慣れない女の子が干してあった。 その少女は見慣れない服装をしていて、腰に剣の柄のようなものをぶら下げていた。 ← Prev Next →
https://w.atwiki.jp/sennkyo/pages/17.html
テスト
https://w.atwiki.jp/nightwizard/pages/61.html
2ch各スレッドや、AAのまとめサイトのNWページから無断拝借中。 志宝エリス(1) (2) 赤羽くれは 緋室灯 アンゼロット ベール=ゼファー リオン=グンタ キリヒト 現場監督&ロンギヌス・コイズミ 現場監督コイズミ ロンギヌス・コイズミ その他のキャラクター マユリ=ヴァンスタイン ナイトメア(ドリームマン) パール=クール アゼル=イヴリス レライキア・バル ラーラ=ムウ エイミー どんぺり アイン・ソフ・オウル アニメ未登場キャラクター(魔王編) ルー=サイファー エリィ=コルドン クロウ=セイル シアース=キアース アニー=ハポリュウ フール=ムール グラーシャ=ロウロス イコ=スー マルコ モーリー=グレイ レビュアータ フォルネー=ルシウス アー=マイ=モニカ 菊田健二(アスモデート) アニメ未登場キャラクター(ウィザード編) グィード・ボルジア ソルティレージュ 山瀬京介 十文字冴絵 望月チハヤ 藤原竜之介 藤原竜作 ノーチェ ゆうか(TIS) ヴィオレット 柊京子(柊蓮司の姉) スタッフ 菊池たけし 田中天 鈴吹太郎 井上純弌 うしゃぎ にゃふ子 総合(複数のキャラクター) 柊&くれは ベル&リオン くれは&灯 現場監督コイズミ&柊 柊蓮司&ルー=サイファー ルー&シアース 誘導用 柊蓮司(下がる男)
https://w.atwiki.jp/night2ndandante/pages/133.html
Side響 教室に入ると、雑談に花を咲かせるクラスメイトの声が方々から聞こえてくる。 ぐるりと教室を見回してみると、どうやら大半のクラスメイトが既に登校しているようだ。 あの妙にインパクトの強い男の人と別れてから若干小走りで来た甲斐があったらしく、 教室の時計を見ると登校時間の8時半ぴったりを示していた。 額にうっすらとかいた汗を制服の袖で軽く拭い、窓際やや後方寄りの席に着く。 それとほぼ同じタイミングで教室の前側の扉が開き、担任の高橋先生が入ってきた。 無精髭を生やし、理科系科目の担当でもないのに何故か白衣を着ている。 先生はぼさぼさの髪をぽりぽりと掻くと、いつもの眠そうな眼と気だるそうな声で生徒たちに着席を促す。 「おーい、お前ら静かにしろー。さっさと席につけー」 先生の声に席を離れて談笑していた生徒はいそいそと自分の席に戻っていく。 全員が着席し、教室が静まり返ったのを確認すると、先生はニヤリと不敵な笑みを浮かべて続ける。 「この中途半端な時期に転入生が来たぞー」 一気にざわめく教室内。そして先陣を切って最前列の男子生徒が勢い良く立ち上がって尋ねた。 「男ですか!? それとも美少女ですか!?」 やたら『美』の部分を強調したその問いに、先生は一昔流行った某クイズ番組の司会よろしく目一杯溜めると 浮き足立っている男子生徒に哀れむような眼差しを向ける。 「残念ながら・・・・・・男だ」 クラスメイトの約半数が額に手を当てて盛大なため息を洩らす。こいつら・・・・・・。 それは置いといて、桜が散って間もないこの時期に転校って本当に半端だなぁ。 僕は視線を一旦窓の外に移し、教室が落ち着くのを待つことにした。 「じゃあ今から紹介すっからなー。おい、入ってくれ」 少しはみんなが冷静になるのを待とうよ・・・・・・。それ以前に入り難い事この上ない空気にされた転校生が不憫過ぎる。 すると教室の前側のドアがゆっくりと開かれ、転校生の男子生徒と思しき人は先生に軽く会釈をすると教卓の前に立った。 教室が一気に静まり返る。 物語の世界からそのまま飛び出してきたみたいな容姿に誰もが息を呑んだ。 吸い込まれそうな紫色の瞳に艶やかな黒髪。端正な顔立ちはどこか儚げで、触れれば壊れてしまいそうな印象を受ける。 身長は男にしてはかなり小さい。多分・・・・・・160無いんじゃないかな。 その顔立ちとすらりとした体型も相俟って、事前情報が無ければ僕も女だと勘違いしたかもしれない。 転校生はほのかな笑みを眼と唇に浮かべると、ぺこりと一礼して自己紹介した。 「初めまして。今日から皆さんと一緒に学ばせていただくジューン・ファウスといいます。両親の転勤の都合で中途半端な時期の転入となってしまいましたが、どうかよろしくお願いします」 ジューンと名乗るその転校生が自己紹介を終えた途端、クラス中の女子から黄色い歓声が上がった。 でも何だろう。彼が浮かべるその笑みにほんの少しだけど妙な違和感を感じた。何かこう・・・・・・温度がないというか。 ふと周りを見回しても、訝しそうな表情をしている人は誰もいない。僕の考え過ぎなんだろうか。 「そんじゃジューン。お前の席はあそこだ。北河の隣の席が空いてるから、そこに座ってくれ。今日一日はあいつに教科書とか見せてもらえ」 そんな僕の思考を中断させるかのように、先生は僕の隣の席を指差して言った。ジューンは頷くと、黒い制服? を翻して席に向かう。 この学園の制服は紺色のブレザーだけどジューンは胸に蒼い十字架をあしらった黒いブレザーに身を包んでいる。 指定の制服を着る事が義務化されて無いこの学園では別段珍しいことではない。 自由と自立、そして責任を重んじる校風から厳しく義務化しない言うのが表向きの理由。 実のところは、ウィザードの生徒に対する配慮としての面が大きい。 ウィザードによっては特殊なまじないを込めた衣服やアクセサリーを身に付ける必要がある場合もあるし、 人間以外の種族であるウィザードはその身体的特徴を衣服や化粧で隠す必要がある。 ウィザードかどうかの判断はウィザードなら一目でわかる。 全ての生き物は存在するためのプラーナと呼ばれている一種の精神エネルギーを内包しているんだけれども、 ウィザードはイノセントと比べてプラーナの内包量が文字通り桁が違う。 わかるって言うよりは感じ取れるって言った方が適切かもしれない。 ジューンのプラーナ内包量はイノセントのそれを明らかに逸脱していることは このクラスに居るウィザード全員が感じ取っていると思う。 ジューンは自分の机を僕のそれにピタリと寄せると、さっきと同じほのかな笑みを浮かべて言う。 「ふう、挨拶はやはり緊張しますね。申し訳ありませんがよろしくお願いします」 「はじめまして、北河です。よろしく。こちらこそ仲良くしていきましょう」 瞬間、一部の女子からピンク色の歓声が上がった。こいつら・・・・・・。 「んじゃ、朝のホームルームはこれだけ。さっさと1限の準備しとけよー」 ジューンが着席したのを確認すると、先生は教室を出て行った。 Side ジューン 彼が北河響か・・・・・・。僕はふと隣で鞄から教科書を取り出す彼を見やる。 さらさらした長い銀髪に人の良さそうなやや柔弱そうな顔立ち。 利用価値があるとかどうとか言っていたが、それ以前にどこで奴に目を付けられたんだろうか。 可哀想に、北河響には同情せざるを得ない・・・・・・。 Side 高橋先生 しっかし毎日眠いねぇ。人間こんなに働いちゃいかんでしょ。 転校生を無事教室へ放り込んだ俺は職員室に戻り束の間の休息を満喫していた。 それにしても北河の隣の席、空いてたっけな。誰か座ってた気がするんだが。 俺が柄にも無く額に皺を寄せて考え込んでいると後ろから麗しい天使のような声がかかる。 「高橋先生、ちょっと良いですか?」 「少覚先生じゃないですか、一体どんな用向きで?」 学園一の美人教師に声をかけられた俺は 教室で転校生の性別を聞いてきた男子生徒よろしく勢い良く立ち上がり、ニヒルな笑みを刻んだ。 次の瞬間にはもう北河の隣が空いてたかどうかなんてどうでもよくなってた。 Prev 世界の守護者 Next 転校生その2
https://w.atwiki.jp/night2ndandante/pages/148.html
ウィリアム・レッドグレイブは全身に鈍い痛みを感じながら目を覚ました。時刻は既に正午を回っている。 絶滅社から大量に発注された箒のメンテナンスを三日間徹夜して片付けた後、太陽が東から顔を出し始めた頃に眠りについたのを彼は思い出した。 「おそようございます、ウィリアム様」 名前を呼ばれたウィリアムは寝ぼけた眼をこすりながら周囲を見回す。翠色の瞳と赤毛、知性を感じさせる端正な顔立ちが目を引く青年。それがウィリアム・レッドグレイブという男の風貌だった。 彼は、モニターに映し出された少女と目があったところでようやく意識が鮮明になった。 「起きていたのか。ジェフティ」 「いつでも起きています」 ジェフティはウィリアムが作り出したAIだ。機械独特の奇妙で抑揚のない声ではなく自然な音声を発することができる。もちろん、AIそのものとしても非常に優秀だ。ただし機械らしく機転がきかない。そして、機械らしくなく、時々皮肉を返してくれる優れものだ。 両方の耳の上で束ねたウィリアムの瞳と同じ色の髪と、少女らしい大きな瞳が可愛らしい印象を与える。十代半ばに見えるが、彼女は先月で一歳の誕生日を迎えたばかりだ。 「箒はもう絶滅社に送ったのか?」 「ウィリアム様が就寝された時に」 「分かった。それじゃあ僕はもうひと眠りするよ」 そう言ってウィリアムが冷たい床に身体を預ける。確かにこんな場所で寝ていては身体のあちこちが痛むはずだ。そんなことを考えながら、再び意識を手放す。積み上げた書類の山やパーツの生き埋めになるのは、それから3時間ほど経ってからだった。 ◆ ◆ ◆ 空間に映し出されたホログラムモニターを見て、ウィリアムは唸っている。 「このジェネレーターは一体……理屈は分かるんだが、これじゃあ回転率が70%も落ちてしまう。そもそもこいつを動かすだけのエネルギーを確保することができないな」 モニターに映し出されているものは、パワードスーツの設計図だった。だが彼が考えたものではない。彼が何度もくり返し見ている夢……その夢の中で見た設計図を、ジェフティの力を借りて現実のものにしたのだ。 「お手上げだ、動力源も装甲の材質も全くわからん」 勢いをつけて椅子の背もたれに寄りかかる。椅子の前脚を浮かせ、テーブルに足を乗せながら、少々危険な揺りかごを堪能し始めた。 「私のアーカイブにも存在しない情報です。ファー・ジ・アースの技術ではないと思われます」 「やっぱりそう思う?参ったな……次元を超えて異世界に飛ぶとなると、少々骨が折れそうだ」 「“守護者”アンゼロットに協力を要請しては?」 「ダメだ」 きっぱりと、ウィリアムは拒否した。 「なぜですか?」 「二週間前にロンギヌスからの仕事の依頼を断ったばかりなんだ」 「では、依頼を受ければよろしいかと」 「あの性悪女王様と取り引きしろっていうのか?あっという間に首輪を付けられて飼い殺しにされるぞ」 あくまでウィリアムは真剣に答える。可憐な容貌に似合わず、豪腕で知られるアンゼロットを恐れる者は多い。ウィリアムもその一人だった。 「ジェフティ、まずはスーツを作ろう」 「この設計図通りに作ることは、不可能だと今話されていたはずですが」 「設計図通りだなんて言っていないぞ。いや、本当のところを言うと設計図通りに作りたいんだが。まずは形にしてみなければ分からないこともあるだろう。代用できそうな技術や材料を使って、コイツのレプリカを作る」 ウィリアムは投影された設計図を、挑むかのように見上げる。 「了解しました」 「まずはこのフライトシステムだ。まずはコレだけ作って実験しよう」 「実験、ですか」 ああ、とウィリアムは頷く。 「飛ぶ実験だ」 ◆ ◆ ◆ 「実験その1。まずは出力10%から試してみよう」 既に録画が始まっているカメラにウィリアムは視線をおくる。両足にはブーツ様の、両腕にはグローブ様の飛行ユニットが装着されている。これから作成するパワードスーツの両手、両足にあたるパーツだが外装はまだされておらず、機械がむき出しのままになっている。 「よし、行くぞ……パワー・オン!」 緊張を振り払い、出力を宣言通り10%まで上昇させる。足底と手のひらからエネルギーが噴出される。ウィリアムが浮遊感の次に感じたのは鈍い衝撃と音、そして頭部に走る激痛だった。 「……次は3%くらいから始めよう」 たった10%でも、ラボの天井に勢いよく頭をぶつける程の高出力。とりあえずは上出来だと、ウィリアムは前向きに考えるのだった。 ◆ ◆ ◆ 「実験その13。フライトシステムの攻撃への応用だ」 ビデオカメラの映像には、実験その1よりも明らかに生傷の増えたウィリアムが収められている。 確実に完成には近づいているのだが、危険な実験が多いだけに怪我は免れない。全身可動の実験の際は、スーツの動きについて行けず肩を脱臼しかけることもあった。 「これが成功すれば、実験は一通り終了となる。さあ、気を引き締めていこうか」 普段の彼からは想像もつかない真面目なセリフが記録されている。装着しているのは、実験その1の時に両手に装着されていたもの。あれから何度も調整、改良を重ねたものだ。それはこのパーツに限ったことではないが。 ウィリアムは用意した的に向かって手のひらをかざす。射出口にエネルギーがチャージされていくのが分かる。ウィリアムがエネルギーを放つと、木製の的は木っ端微塵に砕けた。それと同時に背部に衝撃と鈍痛が走る。 「……成功といえば、成功だな」 どうやら発射の衝撃で後方に吹き飛ばされ、壁に激突したらしい。実験はまだ続きそうだ。 ◆ ◆ ◆ 「よし、いつでもいいぞ。ジェフティ」 ピッタリと身体にフィットするボディスーツを着込み、ウィリアムはジェフティに合図をおくる。 「了解しました。ウィリアム様」 ウィリアムが立っている床、そして付近の壁や天井からロボットアームが次々と現れる。 むき出しの機械をウィリアムの身体に取り付け、次に外装が当てはめられる。足から上半身に向かってパワードスーツに身を包み、最後に頭部のパーツを装着した。全身にパワードスーツを装着したその風貌は、まさに「銀色の男」と言えるものだった。 「ジェフティ、モニターをオンにしろ」 スーツを装着し、真っ暗だった視界に明かりが灯る。視界に映し出されたのは、肉眼で見るよりも鮮明な景色。そして視界――画面内にいくつかのアイコンや様々な数値が映し出される。 「モニターの調子はいかがですか?」 「まあまあだな。見易いようにあとで調整する必要はあるが」 「了解しました」 ウィリアムの視線や脳波に反応し、アイコンや数値が目まぐるしく変化していく。ズーム、ワイド機能も搭載している。 「慣れるまで酔いそうだな」 「エチケット袋を用意しますか?」 「大丈夫だ。それより初めての本格的なテストフライトだからな。念入りにチェック頼むぞ」 「分かりました。バーチャルチェックを開始します」 ジェフティの言葉と同時に、外装が細かく稼動を始める。ドライブ、フライトシステム、その他全ての機能が正常に作動するか、最後のチェックを行っているのだ。 「チェック完了。スーツに問題はありません」 「よし、早速飛ぶぞ」 「お待ちください。実際に飛行する際は様々な計算が必要で……」 「ジェフティ」 我が子を嗜めるように、ウィリアムはジェフティの言葉を遮った。 「計算よりまず飛べ、だ。……パワー・オン」 フライトシステム「リパルサージェット」によってエネルギーが足底と手のひらから噴出される。実験時よりも安定した出力でウィリアムは浮遊する。身体を前に傾け、外に続く亜空間ゲートをくぐり抜けると、数週間ぶりに外に出たウィリアムはそのまま上空まで一気に翔け上がった。 「いいいやっほおおおう!」 高速で翔け抜ける感覚に興奮し、ウィリアムは思わず叫び出した。愛用の箒オラシオンに搭乗して飛行することはあったが、スーツを着ての飛行はまた格別の感覚だった。 まさしく、ウィリアム・レッドグレイブ自身が空を飛んでいるのだと実感できた。 ◆ ◆ ◆ とりあえず満足の行くまで大空を飛び回ると、ウィリアムは亜空間ゲートを開いてラボに戻った。 彼は自宅とは別にラボを持っている。彼が作ったラボはまさに秘密基地と呼ぶに相応しく、小規模な異空間の中にある。 「ハウスキー」と呼ばれるデバイスを使い、ラボに通じるゲートを開くことができるのだ。 ラボに入れるのはウィリアムと、彼の許可を得た者のみ。 最も、彼以外の人間がラボに入ったことはないが。 「初フライト成功、おめでとうございます」 祝いの言葉を受け取った当の本人は満更でもないのか、アームにスーツを脱がせてもらうとすぐに冷蔵庫からシャンパンを取り出した。蓋を開けて二本のグラスになみなみとアルコールを注ぐ。 「どなたか招待されるのですか?」 「僕が乾杯したい奴ならそこに居る。ジェフティ、お前のおかげだよ」 「ありがとうございます。しかし、私は何かを食べることも飲むこともできません」 「僕がお前の分も飲んでやるから問題ないだろう。さあ、乾杯だ」 ウィリアムは置かれたグラスに自分のグラスを傾ける。ちん、と柔らく澄んだ音が鳴った。 「だが、まだ改良の余地はあるな」 グラスを口元に運びながらも、ウィリアムはモニターを操作する。初めて本格的な運用をして分かった事……主に欠点とその対策、改良案をまとめ始めた。 「まずはスーツの兵装だな……リアクターガン一つでは心もとない」 リアクターガンは、フライトシステムを応用した射撃兵装だ。両手の手のひらからはエネルギーを噴出して飛行の補助を行うことができるほか、エネルギーを圧縮して放つことで質量を持ったビームを放つことができる。要は、「実験その13」を経て完成された武器という事だ。 「ジェフティ、スーツの出力を落とさずに搭載できる兵装をピックアップしろ」 「了解」 すぐさま別のモニターが現れる。それには様々な兵器の一覧が表示されていた。どれもウィリアムが開発し、保管しているものだ。 「まずはクラスターミサイル。それからレーザーブレード。攪乱用のフレア弾も欲しいな」 「紛争地帯にでも行くのですか?」 「発掘に行くんだよ。オーバーテクノロジーをな」 ウィリアムの次の目的は決まっていた。設計図の中にあった、ファー・ジ・アースでは再現出来ない装備や技術の手掛かりを探しに遺跡……特に調査が終了していない所に優先的に侵入するつもりなのだ。遺跡には遺産を始め、様々な魔道具やテクノロジーが隠されていることがある。異世界の技術が見つかることも、それほど珍しいことではない。 「でしたら、ドリルユニットをお勧めしますが」 「悪くないな。採掘にも使えるし」 「ドリルは採掘用の装備ですが」 「遺跡に入るのは考古学者だけじゃない。お宝目当てのならず者もわんさか居る」 「ウィザードの盗掘者を相手にするなら、リアクターガンだけで十分ではないでしょうか」 「なんでそう思う?」 ウィリアムは怪訝そうに尋ねる。 「フライト中に解析したデータですが、ウィリアム様の月衣はスーツ装着中に大きく変化していました」 「月衣が変化した?」 「アーカイブを参照しましたが、第四世代の月衣に極めて近い状態にありました」 「もっと早く言って欲しかったな」 「申し訳ありません。フライトを終えたウィリアム様がとても嬉しそうに見えましたので、また明日報告しようかと」 子供がすねた時のようにウィリアムは唇を尖らせる。それを宥めるようにジェフティは謝った。 「僕のせいか……しかし、これはどういう事なんだ」 現在、ウィザードは4つの「世代」に区別されている。月衣の出現を境に第一世代と第二世代、マジカル・ウォーフェア以降に現れた、EX月衣を持つ第三世代。そして、それらのウィザードと比べてより強力な力を持った第四世代。第四世代はEX月衣の有無に関わらずそう呼ばれている。定義がかなり曖昧で、あまり浸透していない呼称だ。しかし最近の研究では、月衣が特殊な進化をしていると報告されている。詳細は不明な点が多いが、ひとつはほとんどが先天的なものであるということ、そしてもう一つ……第四世代の月衣はより深くウィザードとシンクロしているというものだ。月衣はウィザードの強さに同調して進化する。ウィザードと月衣の結びつきが強いほど、相乗的にウィザードと月衣は強大な力を得るのだ。 そのため、第二、第三世代のウィザードの月衣が第四世代のものに変質することも、極少例だがある。 しかし、ウィリアムのように特定の装備をしている間に月衣が変質するというケースは前例がないものだった。 「やっぱり、あの設計図は普通じゃないな。完全に再現できていないのにこんなことが起こるなんて。完全に再現できてないせいかもしれないが」 「第四世代の能力があれば、大抵のウィザードやエミュレイターは今あるリアクターガンだけで対応できるかと」 「いや、備えあれば憂いなしだ。とりあえず今言った4つの兵装をスーツに搭載するぞ」 「了解」 「それから、水中でも活動できるようにしたいな。フライトシステムを調整しなきゃな」 「リアクターガンの出力に影響が出る可能性があります」 「だったら、そうならないものを作るぞ」 「分かりました」 「それと、スーツの装着ももっと何かできるはずだ。今のままじゃ、ここにある装置を使わないと脱着できないし……」 「どうされました?」 「中に着るのがこれじゃあスーツが脱げない」 ウィリアムが今着ているのは、光沢感がある、身体にぴったりとフィットするボディスーツだった。彼は自分の体には自信があるものの、これを着ている姿を衆目に晒せるほどの度胸は持ち合わせていなかった。 彼の知り合いのブルームライダーは、その艶やかなボディラインを晒しながら飛び回っていたが。 「せっかく楽に着たり脱いだりできるようになっても、こいつを着てる姿を人に見られるのはな」 「確かに、あなたは目立つのが嫌いな方でしたね」 「……レインコートを着ててもスーツを装着できるようにしろ」 ジェフティのささやかな皮肉をウィリアムは黙殺した。 「色は塗りますか?」 「このままでいい」 「かしこまりました」
https://w.atwiki.jp/night2ndandante/pages/123.html
任務完了ですね。お疲れ様でした パーソナルデータ 名前:鳳 真奈(オオトリ マナ) 第一属性虚 第二属性地 種族 人間 性別 女 年齢 14 ワークス 学生 身長 143cm 体重 35kg 目の色 蒼と黒 髪の色 黒 肌の色 白 ウィザードクラス 落とし子 スタイルクラス アタッカー 戦闘スタイル 鎌術 概要 冥魔討伐を専門としたウィザードチーム【シュトゥルム】に所属する黒いショートツインの髪型に 魔王との契約の証である蒼い左目が特徴の女の子。 冥魔に殺害されて命を失うものの、たまたまその冥魔を倒そうとしていた魔王パール=クールによって命を《ソウルシード》に封じ込め、彼女と契約する。 その後は自分の一度殺した件の冥魔を討伐し、任務で駆けつけたシュトゥルムに保護されパールの計らい(ごり押し?)で所属することになる。 現在は都内の中学校に通いながら、ウィザードの仕事もしているという。 冥魔によって受けていた仕打ちはパールですら「同情する」と言われるほどに酷い物であったらしく、数ヶ月は心を閉ざしていたという。 その後は少しは明るくなるものの、定期的にメンタルケアを受けている。普段は正義感が強く、心優しい性格で礼儀も正しくチーム内では年下の零月にも敬語を使う。 戦闘 大鎌を扱い、ウィザードとしての経験は浅いもののチームの切り込み役として先陣をきることが多い。 しかし経験が浅い上に落とし子の能力的に自ら窮地に陥ってしまう事もあるという。 武装・魔装 《サイズ》 種別:鎌 両手持ちの大鎌。最初は鎌という武器に抵抗があったらしいが、現在は「カッコいいかな?」と思っているらしい。 《ソウルシード》 種別:? 魔王と契約し、肉体を裏界のプラーナで再構成した者の証たる宝石。 パールによって左手の甲に埋め込まれている。 使用魔法・特殊能力など 《異形適応》 種別:? 毒などの状態異常に対して体を変異させて打ち消す。主に落とし子の能力の代償を無くすために使用する。 「こんな事で怯むわけには・・・」 《瘴気の城塞》 種別:付加特殊能力 瘴気を周囲に満たし、自らの力を発揮する場を生成する能力。代償として移動が制限される。 「本気で行きますよ!」 《契約せし魂の座》 種別:? ソウルシードによって魔力と体力が培われるが、それの破壊は死を意味することとなる。 「生きる為にこれだけは何としても死守しないと」 称号 《死亡》 かつて殺害され、死を味わった少女。その魂は今は種の中に・・・
https://w.atwiki.jp/sentai-soubi/pages/3943.html
【名前】 アギトウィザードリング 【読み方】 あぎとうぃざーどりんぐ 【登場作品】 仮面ライダーウィザード 【初登場話】 第52話「仮面ライダーの指輪」 【分類】 ウィザードリング/ライダーリング 【詳細】 仮面ライダーアギトグランドフォームを召喚するウィザードリング。 「魔宝石の世界」と呼ばれる異世界へ封印されている。